HTMLの書き方 基礎16
発言番号 発言日時 発言者
01370 98/02/11 00:05 にゃん

千秋楽

最後なので雑談をします


ホームページの編成方法

とくに決まりはありません。基本は、「見せたいものを確実に見てもらう」ことと、「訪れた人を迷子にしない」ことでしょうか。ちょっとトリビアルですが、大雑把に分けると、次のような作り方が考えられます。部分部分の内容に合ったパターンをうまく組み合わせて、見通しの良いサイトを作りましょう。

● 一覧型

このホームページ(あるいはこのセクション)にあるものを、一通り入口に書き並べて、お好みで見たい所へ行ってもらおうという作り方です。トップページにアクセスすると、まずこういう形で出迎えてくれる所が多いようです。


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目次から各項目へのリンクを整然と並べたり、グループ化してまとめたり、雑然と散らかしたりして、内容に応じてうまく見る人を誘導しましょう。たいてい、メインの出し物やキャンペーン中の企画には、大きく目立つボタンがついています。著作権などの注意書きとか、ヘルプといったお決まりの裏方コンテンツは、かえってすみっこに小さく並んでいたほうが見つけやすかったりもします。

● 枝分かれ型

内容が多いときに、内容を階層的に分類して、探しやすくするというのは良い方法です。探している情報へうまく誘導できれば良いという作り方なので、他の部分に何が書いてあるかまで見てもらう必要のない場合に適しています。


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たとえばオンラインソフトがたくさん置いてあるサイトで、入口→Windows→ゲームという具合に階層を降りながら分類して行くのが、この形です。全体が一冊の本だとしたら、ある項目だけ読めばすむリファレンス型の本に適しています。

大項目の下にどんな小項目があるか、だいたい予想がつく場合に、最もうまく働きます。そうでないと、どこに何があるのか、探しまくらなくてはなりません。

枝分かれして行くルートに加えて、内容の総目次や索引を作って、そこからすべてのページへのリンクを付けるという作り方もあります。

● 巡回ツアー型

このホームページ(あるいはこのセクション)へ来たからには、置いてあるものを全部みてもらおうという作り方です。


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│          目次          │
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 ↓                   ↑
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短いプレゼンテーションに向いています。次はどんなページかなという楽しみがありますが、あまり長い順路を作ると見るほうが疲れます。図では先へ進む流れだけを描きましたが、前のページへ戻るリンクもあったほうが良いですね。目次には大きくスタートボタンを付けましょう。それぞれのページに置く「次へ」のボタンも、よく目立つのを付けましょう。

短いオンライン絵本は、まずこの形に決まりですね。

● 一覧付き巡回ツアー型

順々に全部みてもらうのが前提ですが、途中でやめてもらっても、途中から見始めてもらってもかまわないという作り方です。


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│          目次          │
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情報量のの多いプレゼンテーションには、たぶんこの形が最も適しています。全体を通して読んでもらいたいような本も、この形に整理すると良いでしょう。これも目次を階層化したり、索引をつけたりすることがあります。

● 網の目型・迷路型

説明はしません。うまく作るとおもしろくなります。へたに作ると、どこをクリックしても欲しい情報にたどり着けなかったり、新しい情報だと思ってクリックした先が、すでに見たページだったりして、いらいらします(^^; 迷路型に輪をかけて、アドベンチャーゲームを作ったりしてしまう人もいるんじゃないでしょうか。

本当に関連しあったページの間に丹念にリンクを張りめぐらすと、いっけん迷路状の作りになることがあります。よく考えられた設計であれば、不便はありません。どのファイルを変更すると、どこに影響が及ぶかをしっかり把握していないといけないので、メンテは大変です。

● 検索型

初歩の範囲を外れますが、入口にキーワード検索を置いて、入力されたキーワードをもとに適切なページへ誘導するという作り方もあります。どんな情報があるのか狙いがはっきりしていて、目的の情報さえ引き出せたらまわりに何があっても見なくても良いという場合に適しています。階層構造や順路のある構造と、検索を併用することもあります。

● データベース型

CGI とか、あの手この手で、膨大なデータベースから欲しい情報を取って来るという仕組みです。あたしには、作り方はわかりません。

○ What's New, What's Hot

どのように編成するにしても、新しく入った記事のリストや、その時々のお薦め情報のリストを作ってリンクを張っておくと、見る人にも見せる人にも役立ちます。


1ページをどのくらいの分量にするか

これも、とくにどうするのが良いという決まりはありません。

● 1ページを1〜2画面に抑えて、たくさんのページを作る。

全体としては膨大な文書でも、一部を読めば用は足りるという場合に、軽快にブラウズしてほしければ、部分ごとに小分けにしたファイルを作ったほうが良いでしょう。企業の紹介や、展覧会形式の場合、結局は全部を読ませるにしても、小分けにしてあったほうが親しみやすく感じられます。クリックしてページをめくるという楽しみもありますね(うざったいかもしれませんが)(^^; それに、小分けになっていれば、ページごとに趣向を変えたり、いろいろ仕掛けをすることもできます。

● 1ページを数百行にして、まとまった内容を一度に送り出す。

大部の論文とかだと、こうならざるを得ませんね。ちょっととっつきにくい感じがします。その場で読むだけでなく、資料としてファイル保存してから利用するようなものの場合、小分けになっているより、1ファイルとして保存できるほうが便利です。

NAME マーカーへのジャンプ先が、膨大なファイルの尻尾のほうのごく一部だったりすると、そこまでデータが落ちて来るのをけっこう待たなくてはなりません。そういうのは、お客の側から言うと、小分けにしてほしいですね(といっても、1ファイルにまとめたほうが管理はしやすいです)。

ブラウズする人のためには、小分けにしたファイルを用意して、一括ダウンロードしたい人のためには、一本にまとめたファイルを用意しておくというやり方もあります。

● ともあれ、お客さんを不当に長く待たせてはいけません。

理想的には、数秒以内に何かが表示され始めて、それを見ているうちに残りが表示されてしまうというのが良いですね。1画面が完全に埋まるまで1分以内をめざしましょう。作り手は、自分のハードディスクに入っている文書を見ているので、オンラインで受けるときの所要時間を過小評価しがちです。オンラインで見ても、自分のサイトはしょっちゅうアクセスして、キャッシュに入っていますから、初めての人が見るときよりもずっと速く表示されるものです。

● 内容のないページを作るのは、やめましょう。

目次の項目をクリックしたら、でかいイメージ画像と、「進む」のボタンだけがあるなんてのは、最悪です。もちろん、芸術を目的としたページは、この限りではありません。そいから某会員ページのように、1枚の画像が立派に主張している場合も、この限りではありません。(「内容のない」というのは、作り手の目的に役立たないという意味で言っています)。


ホームページに書いておきたい事柄

これらはどれも、義務ではありません。責任ある情報発信をするためには、こうしたほうが良いだろうという提案です。

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