この「講座」は、@nifty「翻訳フォーラム・アドバンスメント館(FTRAN2)」の第13会議室「翻訳JOB応援会議室」にて連載されているものを、著作者の許可を得てウェブ上に転載したものです。

この「講座」内容に関連する質疑応答は、@nifty「翻訳フォーラム・アドバンスメント館(FTRAN2)」の第13会議室「翻訳JOB応援会議室」にて受け付けております。

講座内容についてのご質問がある方は、どうぞ、上記会議室においでください。

6.3 高効率化(続)

★正規表現やテキスト処理に関する本

3年近く前に私が正規表現を勉強しようとしたとき、perlやsedの入門書を薦められました。ところがこういう本は、翻訳者が必要とする処理は簡単にしか触れておらず、それ以外の部分がメインになっているもので、理解するのはなかなか困難でした(私は挫折しました^^;)。まあ、本が書かれた目的が異なるのですから、当然といえば当然なんですけどね。

その後、テキスト処理に特化した本をいくつか見つけたので、紹介しておきます。

100ページずつくらいの薄い本です。テキスト加工に必要な正規表現を分かりやすく解説した、翻訳者にとって必要十分、かつ、分かりやすい本です。正規表現を覚えたい人や正規表現ってなんだろうという人にお勧めします。私は、この本のおかげで、正規表現がようやく理解できました。

検索や置換を行う際に正規表現を使いたい、というレベルなら、「日本語TEXT加工入門ハンドブック」だけでもいいと思います。これだけで、今までひとつひとつ手で直していたことが、一瞬で終わるようになったりします。けっこう、カンドーものです。

「実用リファレンス」の1ページには、正規表現が表にまとまっており、私はそれをコピーして参照しています。とっても便利ですが、それだけのために1600円払うのはちょっとナニかもしれません。基本的には、perl、AWK、sedでスクリプトを組むときにコマンドをチェックするための本です。入門ハンドブックを読んだ後に書店で中身が見れれば一番でしょうけど、あまりどこにでも並んでいる本ではないのが問題ですね。

「実践ガイドブック」は、perlでテキスト加工用のスクリプトを作る人向けです。実例が並んでいますから、プログラム全体の構成方法(最初と最後にどういうコマンドを並べておくべきかとか)が簡単に分かります。

この3冊があれば、私にもテキスト加工用のperlスクリプトが書けるようになると確信しました。まだ、書いてませんけど(^^;)

正規表現によるテキスト加工の実例がたっぷり載っています。漢字を検索するというような場合にはどういう正規表現を使えばいいかといった実例も豊富です。スクリプトや正規表現の例は、添付のCD-ROMに納められています。特に、各種の文字にヒットさせるための正規表現を集めたファイルが便利です。私はこのファイルをよく利用します。

「sedによる」となっていますが、最終的にperlやエディタのマクロで処理しようと考えている人にとっても、正規表現によるテキスト加工のやり方を勉強するために最適な本だと思います。

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